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元気でね・・・ちゅんぺい

当院には昨年6月に巣から落ち、足を痛めて保護されてきたスズメ、ちゅんぺいが居ました。

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ヒナの時には、1日に何回もさし餌をし、時にはミルワーム(鳥の餌用のイモムシ)を与え、足は弱いものの元気に成長してくれました。そんなちゅんぺいがそろそろ1才のお誕生日を迎えようとしていたある日・・・


診察も終わり片付けをしていた土曜の午後のこと。病院の裏口の扉をドンドンと叩く音。

急患かなあ・・・とスタッフがでてみると、そこには小さなスズメのヒナを手のひらにのせた女性がいました。
3日前に保護し、おうちで世話していたらしいのですが、今日になり急にぐったりしてしまったと来院されたのです。しかし、残念ながら病院に到着した時にはすでにスズメは天国へ行ってしまったあとでした。

確認してみると、落ちた時に足を骨折していたようで付け根まで酷く変色していました。保護されたストレスにくわえ、傷の影響も大きかったようです。

残念ですが・・・と外に出てお話していたところ、車の中で号泣している中学生くらいの男の子が目に入りました。すこし年上のお姉ちゃんも泣いています。スズメを連れて来られた女性はお母さんだったようです。お母さんの目も潤んでいます。

たった3日世話したスズメの死にこんなに泣いてるなんて、優しい家族だな~・・・と、「うちにも保護して育てたスズメがいるんだよ。見ていく?」声をかけました。

病院に入ってもらい、まず亡くなったスズメちゃんの状態を説明して、紙の箱に収めてから、ちゅんぺいを見てもらいました。

「あなたたちならちゃんとお世話してくれそうだから言うんだけど、もしよかったらこの子をもらってくれないかな?」

「・・・・・」無言で泣いてる男の子。スタッフがちゅんぺいを男の子の手のひらに乗せます。

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「亡くなったこの子の分まで、お世話してあげてくれない?」

こくりとうなずく男の子。お母さんにも了承を得て、急遽ちゅんぺいは里子にでることになりました。

飼い方の説明をしているうちに男の子の目から涙が消え、真剣にお世話の仕方を聞いています。

ちゅんぺいは足が不自由なので止まり木に工夫が必要なこと。
口ばしが伸びるので3週間に1度は口ばしを切りに連れて来てもらう事。
餌の量や種類、保温の仕方。

連れてきた子が亡くなっていたのにいきなり里子の話もどうかとは思ったのですが、なぜか私の頭の中では「ちゅんぺいはこのお家にGO!」と指令が出たのです。

そして突然の申し入れにも関わらず、家族皆もちゅんぺいを受け入れてくれました。全くもう、縁があったとしかいえないのですが、最後にお母さんが「この子のお陰で悲しい気持ちが和らぎます。ありがとうございました」と言ってくれました。男の子とお姉ちゃんは大事そうにちゅんぺいのカゴを抱えて車に乗り込みました。

一年間、毎日ちゅんぺいのお世話をしてくれていたスタッフにも寂しい気持ちはあったでしょうが、皆でちゅんぺいの新たな門出を見送りました。

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 あんなに小さかったちゅんぺいが、


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 指の皮を思いっきりつつかれ腹を立てたこともあったけど、


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 あなたがいなくなってちょっぴり寂しいです。


でも、幸せになって、長生きしてね。バイバイ、ちゅんぺい。 


 行橋動物ケアクリニック スタッフ一同

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by yukuhashi-a-c-c | 2010-05-08 23:22 | スタッフのわが子達 | Comments(0)


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